持続可能なソーシャルメディア運用を後押し

——多数のフォロワーを抱えるYouTuberを輩出する御社ですが、これまでの経験やノウハウを活かし、今回兵庫県地域IT人材育成事業にエントリーした経緯を教えてください。

市位 弊社はソーシャルメディアマーケティングで地域の賑わいをつくるお手伝いをさせていただいていますが、クライアントがインフルエンサー頼りになってしまうと盛り上がりが一過性で終わってしまうことがあります。だからこそ、地域の人たちや事業者が持続可能な形で情報発信ができるように、弊社のノウハウを提供したいと考えて、参加しました。

——本事業で具体的に実施した内容について教えてください。

市位 ソーシャルマーケティングのセミナーを3回、リアルとオンラインで開催をしました。主にYouTubeに関する内容ですが、「ソーシャルメディアとは何か?」「デジタルマーケティングとの違いは何か?」といった基本の話から、企画内容やYouTube配信のための動画撮影方法といった具体的な動画制作のポイントを伝える内容にしました。最後には、参加者に動画の構成案を作成していただくところまでを実施しました。

参加者の中には、すでに会社でYouTubeチャンネルの運用や動画制作をされている事業者もいたので、そんな参加者にはプラスアルファとして改善点をお伝えするコンサルティングも行いました。

「YouTubeチャンネルをつくるには、まずプランニングが大事です」と話す市位さん。行政や事業者の目線に立ち、持続可能な運用ができるよう丁寧な説明や真摯に対応するからこそ、関係者からの信頼も厚い。

——どんな方が参加したのでしょうか?

市位 広報担当者の参加が多く、意欲的なのが印象的でした。課題感もよくわかりましたね。そもそもYouTubeの展開はしたいけれど、誰が担当するのかという人事面でのハードルが高いという点に課題があることがわかりました。YouTubeに対してある程度の理解がある方でも、その方がインフルエンサーとして適性があるかは別問題です。そこでひとつ壁にぶつかっている状態でした。

また、フォロワーが30万人程いるYouTuberをゲストに招き、ネタ作りの方法や活動内容、バズる動画とは何かといった話をフランクにしていただきました。参加者は、前のめりに聞いてくれていましたね。弊社の経験やノウハウをそれぞれのソーシャルメディアで活かしていただけたら嬉しいですね。

かなり論理的に話していたので難易度も高かったように思うのですが、YouTubeについての理解を得られたと思っています。会社をあげて取り組もうと意気込みを強くした会社もありました。