『地産外商』で活躍するために必要な、店長のコミュニティ

——今回の事業を通して、豊岡市の事業者やネットショップの店長希望者にとって一歩を踏み出すきっかけになったわけですが、今後ネットショップを継続していく大変さもあると思います。

高林 ネットショップの運営を地方で続けるうえでは、運営者同士が地域内でつながることが非常に大切だと考えています。地方は、都心部と比較して追い込まれた時や落ち込んだ時に一緒に頑張ろうと言い合えるようなつながりをつくりづらいのが課題でした。

事務所には、各店の店長が横に並びそれぞれのショップを運営しています。販促の相談をしたり、ちょっと雑談をしたり。誰かがいるということが運営において安心や自信につながっています。子どもが遊べるスペースもあって、子育て中の店長も出社しやすい職場の雰囲気。

高林 そのため、鳥取の事務所では各ショップの店長たちがオフィスに集まって、仕事に取り組むようにしてもらっています。店長のほとんどが女性で、中には子育てをしながら事務所での作業とリモートワークをうまく駆使して活躍している方もいます。

当社の店長の中には、ひとりで全国最大の売上げを叩き出している人もいて、ネットショップはひとりで運営することが可能ですし、チャレンジのしやすさもあります。しかし、運営の中でさまざまな悩みが発生したときや壁にぶつかることもあります。そんなときに、身近に相談できる人の存在があることは運営にも大きく関わります。

売り場の販売商品やターゲットも異なる人が集まり、それぞれが店長として成長してもらうためにもコミュニティづくりを意識したネットショップの運営を大事にしています。