淡路島の魅力を世界へ。フードツーリズムを目指し、インバウンド需要を掘り起こす
淡路島よ、ビジネスチャンスだ
——本事業に参加したことで、島内の生産者たちとより円滑にコミュニケーションをとりやすくなりましたか?
福山 そうですね。生産者のなかには東京や首都圏で働いていたという移住者も多く、正直今のところは地元の方たちとのコミュニケーションでの苦労はないです。過ごして思うのは淡路島の特性としてオープンマインドであることが、すんなりとコミュニケーションができることにつながっているのかもしれません。島には観光客や通過地点として立ち寄る人が多く、人の出入りに慣れているからこそ、外から来る人の受け入れ耐性もあるのだろうと思っています。
そうはいっても、地元の方たちには中長期的に「この人はどこまでやってくれるんだろう?」と私たちの本気度を見られているというのは感じています(笑)。
——兵庫県との関わりは2017年の起業から続いていますが、縁もゆかりもなかった淡路島に移住され、会社を立ち上げるほど淡路島に力を注ぐ理由は何かあるのでしょうか?
福山 ぶっちゃけ「もったいない」って思ったんです。淡路島には豊富な資源があって、もっと魅力を引き上げれば、世界に通用する場所になるとビジネスとして可能性がある島だと思ったからです。
淡路島のある洲本市は、ふるさと納税で県内でも50億円で最も納税額の多いまちなんです。現状、非常に売れている農家さんも多いのでそこに満足している方もきっといると思いますが、長い目で見た時に淡路島が魅力的であり続けるためには、販路拡大などの努力は必要だと思っています。私たちの事業を通して、このような思いが生産者にも伝わっていったら嬉しいです。